<1269>「茫」

 あれ、茫。

 あれも、 茫。

 茫‐茫、

 ぼあ(ぼあ(ぼあ・・・(ぼあぼあ(ぼあ・・・、ぼあ、

 茫やら茫、茫やら茫、

 茫と茫

 茫ですね、 ここまでしっかりしているとは思わなんだが、、

 全く、いる場所が、

 これは もう茫ですね茫でしょう、

 どうですか、

 

 見事にです、茫です、、

 流れているものも何か、

 ひとりの夢の辺り、

 茫を携えて、

 全く、 気持ちがよく言はさらさらと、

 茫のなかです、

 

 私には秘密めいたところはないように思う、、

 全部が明らかになってもなおなにか秘密めいたものはないように思う、、

 何か秘密を持っているからこそこの人はあまり秘密量の多くはない人だと言われるというものだろう、、

 あたしはすっかり身体をたくわえている、、

 ほんの少し身振りの方が先に出で、

 知られん、

 知られている、、

 

 茫のなかへ試みに手を入れてごらんなさい、

 茫と茫だから、、

 今や私の手は茫と茫だから、

 それからすっきりとする、

 それから華やぐ、、

 

 あの不明瞭な色の、、

 そのなかの音響、

 思うさま深くへ、、あたしが入ったことは震動、、

 どこかで目をひらいている、、

 全く、言もなしに、

 小さい小さい音がして、粒が立ってきた、

 茫のなかにひとつの鋭さ、、

 全体は、ひとつ鈍い、

 茫でしょう、、

 私が携えていく方がよいものはこれだ、、

 また静まる、、

 漏れたような言葉でただ始まりもなく参加するのだ、、

 これは中心なのか、

 これは辺境なのか、

 傍らに茫とした踊りがあるから拾ってごらんなさい、、

 傍らに衣裳を脱ぎ捨ててあったり、

 茫とするでしょう、、

 小さい記憶が、、

 破片が次々に立ち上がり温度へ向けてさらさらと踊っていた記憶が、、

 からだはまた集まりながら、

 茫のなかにもそっと入るでしょう、、