<1283>「声の背面」

 少しだけ声の背面を覗き込んだのじゃない?

 どう、、

 知らず、混ざるのを、 ゆっくり見てたじゃん、、

 ほら、 ほら、

 

 いや、どうも、、

 言葉が声の背面に引っ掛かって少し漏れたようで、

 それをきいて、少し跳ねたよ、

 そんなこと(ソナイナコト?)がめまえにあるとは思わなんだもの、

 どう、どう、、

 あんまり不意に、それで丁寧に響くから、

 おどろいた、、

 次へ、 次から、次へ、、

 また、 改まった所作から、、

 穴がひらいて、、

 水に湿った言葉が、そう、ね、そうと通過する、

 んだもの、(んだ、んだ)、

 

 私が少し水を持ち上げて待っていたら見事に絡まりついてちょっと色が変わる様子を見ているようよ、

 あら、あら、

 これはもう、ひとつぶだと思って、構えてもいないからどんどんどんどん(どんどん)波がひろがって、、

 ・・・それで、あなたの声の全体が映るの、

 そこで、時間もなにも変わっちゃった、 (びっくりしたあ)

 私の方の身体が、所作がだんだんにつぶになってざっと駆けたわ(ソナイナコトモアルモノネェ・・・)、

 

 それを機になんの言い訳もなくすっとあなたの横にいてるところなどを見ると、、

 あれ、 まだ、 背面の音声がどこへやらこぼれ続けてこの人の身体のなかに響き続けているのかも分からない、、

 などと、

 短い時間で想っている、、

 あなたが閉じるように見えて、、

 そのまままをおかずに私のそば、でない、

 もう背後にまで手が刺さっていると、

 この往来には 時間というものがまるでない、

 と、響きながらおもっている、、

 

 ちょっと、 ぼうっとする必要がありそうだ、、

 ね、、

 どこへやら垂れ下がり 引っかかったものに水を、、

 それが裏側にでもはりつき、

 ちょっと振動してくれたら、、

 ・・・、

 あれ、  もうあとニサンコトはいらなくなりそうだ、、

 その内側の ひだの揺らぎまで伝わってしまったあとでは、、

 そう、そ、ねェ、

 あとはただ 中心から両端へほうけたいきおいが伝わる、

 身体は何、

 今、身体は何、、

 もう声というか嘆じ、

 身体が嘆じているよね、、

 どう、そ、そら、

 ちょっと  よく動いてる・・・