<1354>「声は粘性のなかへ」

 入/切、 の仕草からどろ、どろ、どろ、(トタレ)と垂れる、

 あたしはもう開始の明確な点の前から開始していて明確に止まりがない‐どこに設けるかということでもない、、

 ただ粘の態度がなにものにも先んじる、、

 日をそのなかへ含み、、

 いちおう、なにか、、線の定まる、覚ますような声を、同じようにして、持っている、、

 歩みが粘性を上手くつくりあげてくれようだろうか、

 

 ・・・と始まる、

 始まっている、、

 あたしがまだ覚めた声に通過されていることをぼうっと考えていたと言うのに、

 もう始まっている、、

 どんなにか、そうか、上手く点を付けるため、

 場面をふたつ、前後に分けるための合図をひっつようとしたんだ、、

 その前後で前後もなし戸惑っていた、、

 私には生活空間があるだけですよねえいや、

 それはどうだろう、

 

 それはどんな声を要求するだろう、、

 あたしは前から通して後に響かせているのだろうか、、

 だろうか、、

 ひとの目線に対して上手く距離でなくなろうとしたろうか、

 身体だけが小さく崩れてゆくさまを白昼にお届け出来たろうか、

 と・・・もう回っていた、、

 いちばん遅いものがいちばん外側をまわって、、

 人と人の記憶の外を回りながら、、

 まったく遠くで響いていながら、

 屹立の様を問いながら、

 まわりながら‐混ぜながら溶けながら、、

 いた、、

 

 身体が常に重たい粘りを残しながらもぞもぞと愉快かどうかを問うことも出来ないぐらいに細か‐く細かく変化しながらそれは揺れながら移りながら身体のなかにあなたの熱をうたい上げながら踏みながら熱を送りながら、

 あらわれたよ、

 とんと‐とんとあらわれてあなたはその姿を泡立たせていたよ、、

 と、垂れて、いながらにして言う‐微笑みをする、

 

 ぱ、と散りようものをもその泡立てた身体で徐々に転がっていき、

 というのが困難であれば波立っていき、

 あなたを正面からも側面からも外側からもひっとらえる、、

 ひっとらえてなにか鋭い類いのものがそこへささるものでもないが、あなたは次第にもぞもぞとしだす、、

 その粘性の目に上手く適応してくる、、

 言葉なんど声なんどことごとくもぞもぞとぶくとぶくとその泡立つ歩みのなかへ静かな速度で内がわを目指して輪を描く、、

 かしらん、

 巡り、巡り‐巡り、経、へ、めぐってことなってくると瞬間というものを定めようにも瞬間というものは少なすぎる、、

 ここからねんとねんとねとする身体のなかを、、

 小さな円を描きながら覗いてしまおうとする・・・、