<1381>「生活の泡のなかで放心した」

 表情に、

 手当たり次第に出っくわす、

 私も表情を、、

 いくつか失っているなり、、

 いくつかそのまま剥がれているなり、、

 地面に、

 しかし身体を乗せて、

 そのまま走るなり、

 表情の剥がれてゆく空気のなかを、

 それを受けて、、翻す、

 

 ふっと反響体の、

 そのなかに、

 事実を定めるという姿勢が見当たらないと、

 私は口を噤んでしまう、、

 なるべく反響体が反響体として、

 通過して通過してとどまるその一連を、

 その姿のまま、とどめて、もう一度子細に見てまわりたいと思うから、

 わけも分からず通過する音を持っているから、

 

 その人の倦怠に、

 音程があり、かつての騒ぎがあり、、

 じっと跳ねて、

 たよりなげに線がはらはらほぐれていくのを、

 後追いに追い、、

 私はそのまま放心で、

 線を持たないままなにか、ひとこと、

 反響体から少し取ってきて、、

 途方もなさに、追いつきようもないとひとことあらわすために、

 そこから少し借りてきて、

 なじんだ、

 

 と、全体が白くもやもやとして迎えるのを、、

 まだ、確かでないというおもいで、、

 ぼう、ぼうとし、、

 生きている人があちこちで放心しているのに、

 すみやかに一度上がり、

 生活の泡が立ち始める、、

 倦怠した、その話のめぐりを、、

 どこか遠くの方に持っている、

 

 横に、横に、、

 スタートの切れ目もないまま、

 横に、、

 しみの痕跡が少しずつひろがってゆく、、

 べち、と言い、

 身体はしみているままで、

 どうどうと音を立ててまわる、

 輪が、

 あたしに輪と見えるものが、、

 この場に居て、居ながら、横に、横に、、

 少しく渦を、、

 身体はしみている、、

 さっきからまた静かに音もなく映り出し、、

 確認する、、あそこにもべち、身体を分けていた、