<1449>「またかわいて土くずが溜まる」

 私は、、

 燈下に身体が勢いよくはぜて、かわく、、

 私は、、

 乾いたものの立てる音が、、それはそれで好きです、

 ・・・、

 ごうごう、

 土くずが、ひらにささやかに溜まる、

 ひとが満ちて、一斉に、しんと、、

 声を奥の方へ、、

 その響きのなくなる宙のところへ、

 しんと落ちていくのを、、私は、

 一切自分ごとのようにきく、、

 土くずが、しかし

 私の知れないほどに遠くへ、紛れて、、

 このあとを辿ると思うのでした、、

 

 あたしを放った、、

 かわいた音だけが立つところへ、、

 あたしを放った、、

 土くれとなって崩れていくところへ、

 私を放った、、

 香といい、

 巻き上がりかたといい、、

 ちらちらとそこらの端へ舞い、、

 限られた夢の、

 音の知られないところで、、

 私は舞った、、

 放った、、放った、、

 主だった空気のかたまりの、底の方へ、、

 身体を寄せながら、、

 身体を押しながら、、

 私‐事は見事に馴染んでいく、、

 

 香といい、、

 私の中をたくみに駆け上がってくる仕方といい、、

 見事な、、

 香の中を、、

 をよ、、そうさ、

 私が嗅ぎ合わせた、、

 肌といい、

 土くれとしか言えない、、

 ものをよ、、

 見事に崩れてゆくとは何だ、、

 見事に指で触ってほぐれて、、

 徐々に見えなくなり、、

 徐々に吸い、、だな、

 まくろけな呼吸のなかに、、

 まくろけな息をあらはし、、

 私は渦を巻く、、

 そっと放られたあとで、

 巻き、巻き、、続いていく、、

 からかぜのなかへ四肢がゆるやかに、、

 形もなく、、

 大いに、

 大いに立ち、、揺れ始めている、、

 ・・・、何