<1455>「繊維の華が映る」

 身体に普通の音が鳴ったままで、、

 それを、、

 いくらか遠目から、

 歩幅がここへ速やかに合ってくる、、

 身体は盛り上がり、ひとつの風の中で、

 普通の音を立てた、、

 

 私が仕草、そのまま、、自然に鳴っているなかを生きていると、

 どこか、、遠くの方からも、

 同じ音が立って、、

 私の表層が重複に震えたり、

 そんなことをしながら、、

 流れている、、

 風と、身体とが、少し、流れている、、

 身体にかむさる、、

 音の膨れてくるのを、、

 慎重に意識し、、

 何度か分からぬが、、生きていた、、

 

 私が、日の中をぐるりと巡って、、

 裏っかわの目を持ち、、

 また少しずつ振れていき、であう、

 であうと、こぼれて、、

 私は、身体をそこに、、

 一滴より多くこぼして、、

 もうそのままになって生きているだろうことを、、

 そこへたてる、、

 たてたものがほころぶ、

 ほころぶと、香る、、

 香ることが静か、、

 静かなものは、駆ける、、

 

 駆けたものが徐々にあたたまっておりてくるのを、、

 遠くの、はしの方の目でまともに見せる、、

 見やると、、何故か、涼しく光って見えて、、

 私はそれに取り巻かれて、、

 取り巻かれたままで種々の声を立ててみたりもしている、、

 種々の声にとりまかれて、、

 まかれて、、

 すっとそこからほぐれる

 ほぐれた身がここらにかわいて踊っている、、

 そうしたら、、

 随分長い時間が、

 繊維のひとつひとつへ映っていたのを、、

 どうやら、知る、らしく、、

 

 私は、かわいた身体が、晴れたまま、、

 徐々に生きていることを回復していくさまを、、

 まったくの目としか言えないもので、、

 なでるようにして見つめる、、

 誰か、この私の、、

 目の玉を覗き込んで、、

 そのまま長い時間が立ち、、

 すっかり踊って、、

 すっかり華やいでしまうとも、、

 静かに熱が溜まり出すとも言えない、、