<1502>「ヒ、粘と」

 そこへ掛けなさい、

 あたしが声をするのをきいて、そこへ掛けたら良い、、

 伝って、伝って、そのうちに、、

 ヒが当たり、、

 ヒの溜まり、

 身の、こぼれてくるしかた、、

 を、まったくおさない仕草で見つめていたころから、

 あなたの確証はそこにあって、、

 あなたのヒはそこを上手く燃していた、ということを、、

 くちのはいっぱいにして、、

 ただ伝って、、お願いなのだから、、

 その向こうへ、、

 その向こうへ身体ごと、、

 

 ああそうか、ヒがはいって、、

 その向こう、遠くから、、

 穏やかに言いを渡している、、

 まはだかになり、、

 まはだかになり肌を合わせ、、

 諸々を、空気のよぎるところ、

 さっとう、、生き返るのに、このヒが漏れ出てくるところに、、

 まはだかで、、まともに呼吸を始めるのに、、

 私は向かっていて、、

 何か静かな汗をかいた、、

 人と人のあいだを伝っていくのが分からなかった、とでも、

 ひとつ言いたげな、、

 ひとつ身体であらはしたげなところに、

 静かな汗はごく簡潔に流れていった、、

 地面のひやかさ、かたく、少し粘で、できあがっているところをすいすいとうつる、、

 すいとすいとこのままの形を、、

 粘じ、まはだかのその中央へ、

 すみやかに渡してゆくところを見つめなさい、、

 

 はれいばれとした気でたらりと道をさわり、、

 そうだ、と、なに、道のただたらりとめまえに、あらわれる、

 あらわれるところへ手を付けて、、

 なにがな、これは、、

 気をここへ渡したままなのだろうか、、

 さりぎわ、、

 満開の言葉を残して、、

 あたしは、一歩、一歩が、ちょうどその粘に、触れて、触れてと続くのがこれまでも、これからも感じられる、、

 その呼吸をどうしたって感得していて、

 見れば、見るほど、その向こうへ、、

 身体をゆるやかにうたいながら、諸方へ、、

 外に伝おうとすることを、、

 粘と、粉のうごきを、またそこで静かに見た、、

 あたしが一様の歩を、と、

 かんがえたときには、もう違う香が、

 違ううたいを、、

 この延長された先へ続けている、、

 それがなに、快調音の、

 姿を見せて、、

 ここにすみやかに渡って来、、

 汗やなにかが尋常にあらわれたままになっている、、