<1509>「隙間から姿がきこえる」

 なにかと言えば、先端の方に、うたいが残っていて、、

 淀み、、

 と、たまりたまり、、続く、、

 はて、私の方へ、どうんと響きが伝っていて、、

 まともに伝っていて、、

 揺れた、、はい、そのしびれの先から、、

 ゆるやかに生えたのです、、と、

 こたえうるもの、いつだってこたえうるもの、と、、

 感慨、を、、言い、

 だだらとそのいろいろな方向へ、のびる、、

 枝がなにやか、、

 枝がすみやかにひらきはじめている、、

 のを、、

 まともにききながら、この、中央あたりの場所で、

 ゆるぐのを、

 かかえこみ、、行く、

 

 その隙間にはいりこみ、きこえ、、

 このからだのあたりを渡ってゆきながら、

 目に見えてくるの、を、

 静かにきいたままにする、、

 静かにきこえたままにする、と、見える、、

 のを、伝う、

 伝うのが見えはじめている、、

 のが、ぐらり、ぐらりと、揺れきって、、

 肌のまとなりでまただだらと来る、

 全体を覆い、、

 その覆いの跡、かげったところに、、

 静かに生えてきた、

 だれだか分からないものが、ここへ、静かに生えてきた、

 が、どういう、、

 これはどういううたいなのか、

 手をかざし、水がはいってくると、、

 ふれてきたもののなかでどうんと私は生き始めたらしいのだ、、

 

 身が、しっかりと生えていて、、

 だれかれかまわずそのまともに高くなったところへ、、

 中空の、、

 あるいは、手の浮き、、

 に、、

 まっすぐはいってくる、、

 それはいつだってなんとかの声でこたえたものだよなあ、など、

 不可思議な、声のかけかたをする、、

 と、そのはざまに、、

 ぼうやりとした姿、、

 風を受けて、あらゆるところからもまっすぐに見えている、、

 姿のうたいが伝って来る、、

 身がそのままの姿、、

 あたしは静止、いや、動いているものがかたまったままの、

 この空間に、

 はッ、はッ、という呼吸の、あらさ、、

 目のぼうやかを、置く、、

 その姿のうたいがなにのひっかかりもなく、、

 ここへ、黙って入ってくるように、、

 して、、

 きこえて、、