<1513>「さあ呼吸を」

 なにも、なに、ぞうぞう、ぞうぞうと、ひとつ、

 そのなかで、、

 かすかに泡立ち始めた、、

 私は、それを、、まともに見つめるのでも、なにでもなく、

 かすかに泡立ち始めるものを、確かめる、、

 さあこちらへ来なさい、、

 さあこちらへ、、

 思うように、身体の数々が、浮かんで来、、

 そのなかで生きている、不思議な気持ちになる、

 のを、、

 かすかに身体の奥で、確かめる、、

 

 さあ呼吸を見せなさい、

 激しいうたいが出てくるところを、、

 なんて、

 私は、そこから、まともに、、

 うたいが出でてくるなんということは知らなかった、、

 なにか、ぞうぞうと、、

 奥の方で、それは鳴って、、

 わたしたちにきこえてくるときには、、

 そこにいる誰も、少し驚いた様子だ、、

 だって、なかにうたいがあって、

 泡立ってここまでぞうと盛り上がって来て、

 じっさいに耳にするのだもの、、

 それは、驚かない、訳のことはない、

 ただ、びいんと張った空間の、緊張は、、

 そのあともしばらく残っていたみたいだ、、

 さあその手を前に、

 前に伸ばして、びんとはる、空気をかきませなさいと、、

 静かにうたうのを、、

 私は肌という肌で確かめる、、

 

 そうして、ほうられた、

 浮かび、ただよってくる、、一連の時刻が、また、、

 身体のなかをわたる、、

 身体のなかをわたって、、静かな方向のことを考えていながら、

 それは、眠るのか、

 それは、いや、おそらく、眠らず、、

 明りを、一時的に、ぱち、パチンと、落としているだけなのだ、、

 大騒ぎの 日夜の中で、、

 そっと明りをおとし、、

 そのなかで眠らずに構えている、姿を、、

 とらえて、、まともに見つめているのを、

 いちどなにというタイミングでもなく、知るとき、、

 あ、あれ、生きているものが、いる、

 生きているものが、どうにもいるぞ、、

 静かな呼吸を立てて、、

 そこへ、場のなかへ、、身体の空気を浸し、、

 だらり、だらりと、、

 そのさまが、はっきりここへ刻印される、、

 あたしが見たものはどれだろう、、

 どれもなのか、、

 すずやかに、少しくクリアになったところへ、、

 だらり、だらり、、

 全身が、ものの見事に垂れ込んでいるのを、、