<1522>「凡、凡と、ひんやりする」

 あたしがその真正面へまわって、

 声を、順番にほうっているとき、、

 の、

 はげしいてあいがある、

 そのまま、これはどこかへはなやいでいくのか、、

 どこか、呼気のぞんぶんに含まれたところへ、

 ずらりずらりと滑り込んでゆくのか、

 燃焼の、日一日、

 一等明るい、

 そのままのそのさまを見つめている、

 中心に、かきまぜる作業を与えて、、

 その、余波、、

 その、ふちのところに、、

 いくつも、いくつも、、のてあいが、、

 なにか、尋常なさわぎかたをしながら、

 まともにそこらへ散らばっている、、

 それらはあたりまえにこの呼吸の圏内です、

 どれもがあたりまえに関係しています、、

 関係を、その内部で歌っているのだった、

 

 いくつ、いくつものもの、ものものがあたりまえにはいる、、

 肌を見て、、

 ぽうっとした、ひとつの熱は、必ず外側へ、びんと当たり、

 もっと周囲へ、もっと奥の距離へ、

 なんどという、、

 凡、さ、凡、の、

 いくつもの凡の響きを敷き詰めて、

 たいらかな、大いうつわにまともにつきあたるように、

 響きを重ね、、

 生きているひとがこの圏内ででもあるように、

 私は、振舞いをしていました、、

 私は、たんと鳴る皮膚の、最前線に居ました、、

 

 身体の一連の歌い上げ、

 を、

 隅々にいたるまで、べたりべたりとききながら、

 あたしのひやりとした手のひとふり、ふたふりは、

 今生の別れかもしれないと思い、、

 その場で、妙にさわだつのでした、

 (あれ、一等の、そのそばに、肌があって)

 (秘密を一等、その肌で、めくってしまったのかもしれない)

 まったくそのような音の、

 なしかたをまともにとらえて、、

 ここへひやりと生きている、、

 たんなる内部の、たんなる日、いっぴのきらめき、、

 これが、熱さ、これが、肌の中か、、

 本当だろうか、

 という、、

 いっさいの掛け声が、

 身体のあるところ全ての箇所に当たる、

 いいや当たっていて、、

 まともに、息をするところからまったくその内側、、

 を、、

 さわぎに来ます、、

 あたしは真正面から、それをずら、と覗いていますから、、

 なにげなく響く時刻のひとまいひとまいをも、含みます、、