<1536>「静かな容器のなかに」

 日が次々と立ち上がってくる、そのましょうめに、

 あなたというものは、ぞうぞうと存在している、、

 存在というものを、真後ろから眺めましたらば、、

 どんな感じなのだろう、、

 わたくしごと? というのは、一種の、真裏であるのかもしれません、

 何かの拍子に、この裏側、

 この暗がりの幕のなかに滑り込んだのだということを、

 まともに承知しました、、

 まともに承知しましたのならば、その幕のなかから、

 ぞうとあらわれたら良かろう、ぞうと、、

 と、おもいました、、

 

 立ち方のはげしい日だ、なんどという、感想を、抱いたことがありますか?

 静かだな、器、、

 こういった、あたりまえの、静謐の容器のなかにいたんだ、いやはたして、居続けていたんだ、なんどという考え方が、自然にそこいらへんに映るのでした、、

 誰が映ったの?

 私はまた一枚重なります、

 重なりますからには、そこから、一段と軽く設定していけたらと思うんです、、

 そのような所作、姿のなかに住み、

 これは暗がりの幕に違いないなと思いましても、、

 そこは、沈思、沈思して、、

 ゆきましょう、、

 ものにあれ、まともにつきあたったのだとしましょう、、

 私はそれ相応のかたまりに、でんという衝撃を受けていた、、

 のだ、、

 そのようなことに、気がつかれていましたか、、

 私が気がついていたように思う、

 ふと呼吸を開始したときに上手く入ったのだと思います、、

 

 上手く入ったものをそのままの皮膚でわたくしの方に渡してくれていた、のだ、、

 その、いつものような、所作、のなかにあって、、

 私は、浮かんでいた、、

 浮かんでいるからには、そのさなかに、呼吸、いくつも渡すものがあって、

 渡すものに手をうまくそえていましたらば、

 (これはほんとうに大掛かりだな)

 ぞうぞうと立ち上がってくるのだ、、

 外気、、

 美しさを持ってあまりにすみやかなので、、

 それがどんな呼吸であるのかも分からないまま、、

 ずいずいと紛れて行きました、、

 あの真裏の、真裏の幕の方に、、

 そこから、上手く見えていることが、なるほどいくらもあるのでした、、

 いくらも生きてあることがそこいらじゅうに、、

 なんど、なんどということもなく溢れ返っておりました、、

 溢れ返っているものを平気な顔で見つめますと、、

 なんだか、私も器のなかへ入り込んで、、

 この言葉の一端になるようです、、

 それをまあ感得していました、