<1549>「燃焼した一枚時」

 非常に明快な、空気というものに触れていますと、

 私の姿の、ほとんど全体が、、

 風に混ざるまま、どこまでも浮かべて、

 (ああ、非常なネの打ち方、はい、はい、どこかで申し合わせたように)、

 どこまでも聞こえました、それで、

 その表面で、少しの線で、遥か遠くの方までも生きているということ、、

 を、ひとりひとつになってどこまでも受く、

 ああ、そうですか、実は楽しい、

 黙々と、黙々、

 身体を盛んに打ち立てているからですが、、

 身体の雰囲気になり、

 ずらりとその表面温度があらわれ出てくるのです、

 

 あらわれ出てきたところにより、、

 一呼吸、一呼吸を受け、、 

 (あれだな、その、一呼吸をだな、受けたな、それは、途方もなくて、なんとも、すみやかに過ぎたな)、、

 など、いくつもの事々を、浮かべてきていたが、、

 いくつもの波線、

 いくつもの姿、、

 はい、あの、窯の中の、高温で、、

 私が、こねあげていただろうものの姿、

 ものの姿が今ぼうぼうと燃え上がり、消失し、

 分厚い皮膚が残され、

 浮かび、、

 それは静かな笑みを湛えていました、、

 あたしはこのように空洞で、

 このように静かさで一杯のものにただそわれてゆくのだと思っていましたが、

 果たしてどうでしょうか、、

 声ががらがらがんと全体に届いているだろうことが、

 明らかになるその波のあと、行き先の、、

 流れた姿、、

 を、はげしい揺れになってつかまえる、、

 

 明確な、線を一日、

 あ、一日が巧みに生起する、

 生起するそのなかに、尋常な肌、、

 尋常な肌をうたごう手合い、、

 身体がこんなにして晴れやかなのに、

 晴れ晴れとしているところに、、

 どうして雲を掛けていくことが出来ましょうか、、

 そうか、出来上がったテンポ、、

 ひとつの風合いのなかに、

 見て、いつまでも揺れ込んでいる、、

 隠れたうたいも、底の方で白んで、

 とほ、とほ、とほ、と軽い息の緒を、、

 ここらへ、静かに持ち込んでくる、、

 またもや、だりりと溜まるものも、

 外へ、本当に外へしたたれて、、

 あの、消失されたあとの、

 途方もなく見事な、あけらかんとした時間に、

 身体の一枚で立ちましょう、、