<1571>「初めて会うね」

 さ、そこに立ちましょうよ、、

 後残り幾枚も幾枚も身体があるという表現は当たらないのでした、、

 また、新規に私が次から次へと生まれているという考えも、、

 さ、それよりも、揺れ、

 それよりも、ズレる、、

 どっこい、どっこい、、身を、、がさり、がさりと揺れ込んで来て、、

 そうなの、あたし、そうなの、と一声掛けましょうね、

 一声で掛ければひたひたと波打って伝わって来ますから、、

 あら、あたしがそのようにここを体験して、、

 もう無数に生きている、、

 

 私が知っていること、から、、

 細い糸が見えて、、

 なにかにつけそれを手繰る手繰る、、

 その先、

 さ、なにに対して、これは膨大なのでしょう、、

 身体が、一片であること、

 つまり全風景を、

 見つつも一片であること、、

 わいわいざわざわとその時間に流れて行きました、、

 さ、さて、こんなことはありませんか、、

 見事に同じ場所、

 見事に同じ人で、、

 一片が、一片として、一片と出会う、、

 しかし、私たちは揺れて来た、、

 そうです、私たち、私たちは揺れ込んできました、、

 ね、それが分かるには、たった一声で良いんです、、

 いいや、声でなくたって良い、一音でもいいですよ、

 たちまち私はこの領域内から少し分厚い膜を発見す、、

 おおっと、随分短い揺れ込みを、

 小刻みに、小刻みに続けて来て随分なところまで来たな、

 と、一言しょうか、ね、一言しょう、

 

 なにやかのこの肌から、

 あらわれてあらわれて踊る、、

 私は小さな細い糸を持ち、

 ここに集まったのなら、、この線にそって、うんと踊ってゆくしかないのじゃないの、、

 よし来た、そうだそうだ、と周りも音声を発しましょうさ、、

 ただし軒並み、揺らり、揺らり、

 互い互いのさ、、その、揺れて来方を確かめてさ、、

 糸がちょうどこうのびているにしても、、

 そこで関係を新たにするのがまた面白いのじゃないの、

 ね、各々の行き来はスローモーな、

 なにという響きのなごやかで、、

 私はうんとうんとその輝きのなかにはいると思いましたよ、、

 ひとがまた息を発し、揺れを持ち、、

 あたしは遠景まで含んで、、

 響きを、、なるたけ遠景まで含んで、、

 腹の底というほど深くでなくても良いから、

 さ、どうと腹中からこの細かい揺れのひとつひとつを含んで、

 一音が鳴ってくれたら良いな、と、

 その時、周りの人々がさ、、

 あ、あの音もあの音も全部皆あの一音に含まれていたな、

 なんどとね、言えたら良いな、というようなことを、