<1583>「平衡の身体の細いさ」

 幾渡りも幾渡りも続いて、来た、

 そのままの表情で、

 通り、、

 どこまでも先、

 私は次々とそこに表情を貯えている、、

 幾平行、幾流れ、、

 傾きをあらわし、

 幾渡りもつけてきているところから、、

 先が始まり、、

 浮遊が始まり、、

 その響きのなかに生まれている気がする、、

 方向の誘い、

 傾きの誘いを、、

 ずらずら、ずらずらと、受けて、

 あそこから静まって、あらわれて来た、、

 訳だ、、

 

 どの日を色付け、、

 どの日から、割れ、て、

 一様の肌、

 一様のメッセージ、を、ここにつけたんだ、

 傾き、、

 それはいくらも崩れていた、、

 崩れていた、ところにしか、風は、届かない、、

 目一杯を、吹く訳にはいかないから、

 歩き出し、の地点のひとつひとつに、あらわれ、、

 平気で流れている、、

 なにもかもがきこえてくるところに、、

 肌という肌が生きてきて、

 遠くなった、いちどきに混ざるけれども、

 遠く、どこかこのように崩れている、けれども、、

 そのままの細(こま)いさ、、

 私はちょうど吹くものの真ん中へ、

 ただにあり、

 ただに平衡の思いをひろげていた、、

 

 平衡の姿が、

 長い時間を作っているのだと思うと、、

 揺れがないのではなく、

 傾いた、ところでの安定が、ない訳ではないのに、、

 相も変わらずに平衡の姿が、、

 その場へ、ずらりとあらわれて、

 私は顔の中を往く、、

 はらはらとした、

 もののいくさまいく過ぎ方に、

 身体を容れて、、

 なにやら諸方や、

 なにやらのうたいや、なにやに、、

 そっと響きを合わせた、

 誰、何、ここを姿とともにあらわし、

 てくる、

 ているそのままのもの、

 表情の見える、、

 ひとつひとつの歩を、持ち合わせ、、

 そこから行く、どこほうへ、

 そこから行く、、ひらけている、