<1608>「作業板の上の小さな粒」

 「あそこの端のほうで、すいと不思議な呼吸を漏らす訳ですから、」

 だって、そうだろう、、

 私ははしのほうですっと丸くなり、そのままかがんで、考え込んでいた、

 というより、次から次へ、渡って来る、空気に違いないものに、非情になられ、打たれ、打たれていたのだ、、

 なにだ、ほどけるのか、

 そうかしら、、

 やわいおおいのなかを過ぎたのじゃないかしら、、

 それが、それが、覗くから、

 やだ、一地点の、、

 どうにだって、なにとか、暴力的な、しざまが、きこえるのに、

 四辺に、やや、あって、

 身体を立てて、

 そのはたの流れに加えたのだ、なあ、身体だな、、

 私は、小ささのなかざまに立ち、渦を巻く音をきくのだ、、

 

 ふうけいがすみやかに立って、、

 あれの、だいだいの、

 私の、作業板に、、

 ないしょも、なにもなく、、ぞんぶんに、映って来たのだね、、

 あ、ひとつの言葉だな、やだ、、

 ふうと、はなしたきり、、

 そくほうを向いてしまうと、、

 私は、ここに来ているのではない気がしてきた、、

 なにかと、香は、香は回るのじゃないのさ、、

 どう、どうかの、どこから、きこえているのだったの、

 私は、指をあそびながらに、持ち上げる、

 ほう、ほう、、

 ほう、

 さぐりつつ、さわいでくるのとは知られつつ、

 作業板が震えてくるのじゃないの、、

 私がそうして見ている方向で、

 だらり、だらりとたれこんでいるもの、、

 あ、あわせて、

 自分でかきましたまま、、

 なによう、なにようを、含んできているのかしら、、

 あ、やだ、垂れた、、

 やわく、おおい、そのうしろ、垂れたのじゃないの、、

 さぐりつさぐりつする、いっかの行き筋から、

 あらわれて、ねい、

 

 あらくさらいされてそのままの手の、

 だらり、だらり、、

 またたくまに作業板のありさまが、変わるのでしょうか、

 どうか、、

 そこへ手を合わせたままで、、

 いちにんの方向を見る、、

 あら、あら、もう、もう、動いて、、

 ふくんだらば、だらり、

 だらりと垂れ申しました、、

 歩行路へ、全面に投げ出され、て、、

 たた、たた、と、掛ける、ひといきの、ふたいきの、、

 掛け算を、

 間近で、見ている訳ですから、一枚ばかり入る、ほとんどゼロのところで、、

 はあ、そうでしたろうね、、

 ふくまれて、ふくまれて、、

 ほうと静かになってしまいました、ほんとうに、

 熱時間が、相応の等しさで、立ち上がっていたのかもしれませんでした・・・、