<1686>「踏んでいく、巻かれる」

 あたりそうなの、なぜか、当たりそうなの、

 え、どうして?

 分からないけども、私には、そういう気がする、、

 そういう気がするって言われても、困ったな、

 なにで、なにで困ったのだろう、、

 僅かずつしか挟まないのに、

 挟まないままで、まっすぐにこちらへ、揺れてきているのに、、

 そんなことは一体どこで、いつになったら知れるだろう、

 私がまっすぐに手をのばしているところから、、

 巻かれて、巻かれて、

 ふいにここまできこえてくるのも、

 それはおもしろくつかまえることが出来るだろう、、

 

 遠のきの方で、、

 はげしくなっているいちまいの様子、、

 私はこちらへ向かって来て、

 次から、次に、、このありさまを、ながれ、、

 一切うちに含んでゆく、、

 あれて垂れてくもの、

 それらはどこから来、どこへ呼吸を渡すだろうか、、

 はあ、

 なにようの響きがこちらへまくりあげられて来るだろうか、、

 一種の隙間から、、

 通り抜ける、

 通り抜けて風さえ大仰に含んでゆくのが見える、、

 あれ、いつもこっち、もっとこっち、、

 せつないような、、

 私は今すぐにでも走り出したい、、

 音が動き、

 そこから全体をまとわりこんでいくこと、を、、

 裸足で承知した、、

 どうも、どうも、、

 このままいくらいくらのものも踏んでゆく、

 踏みしめて、、

 そこはそこで固有の響きになっていくのだという、、

 ひとつの長い確信が、、

 まともに見えている、、

 

 あたしも、ちょっと、含まれそう、、

 そんなこと、分かりそうなものだけど、

 どうしてどうして、いやに分かっているのよ、、

 しぐさも何も、見えて、

 はい、お世話になっている、、

 あいさつから流れ、

 あたしはいつぞやの風景を見ながら、、

 揺るぐ、揺るぐ、

 あたしはいつぞや棒になって尽くしながら、、

 固着したものをそのなかへもらっている、、

 あ、そこにまた、響きそうなの、

 あれ、そうなのかい、

 とてもとても、分かりそうなものだけれども、、

 なにかその大袈裟な表情のなかへ全部が入ってしまいそうな、そんなような、、

 一個のものだけれども、、

 どうして、どうして、、

 いちおんいちおんがうたがいの角度を持ちながら、やはり、含まれる、、