<1741>「また私が生まれる」

 あたしが生まれて、

 上手く、時間が出来るまで、眠っています、、

 眠っていたら、

 輪の中に響きが溜まり、

 次々に出来ています、、

 なんだ、私は、回転を繰り返しながら、、

 次々に生まれ続けていたんだ、

 これは、途方もないところへ来た、

 今、噛む、、

 流れて、噛むものに、静かな、時間の約束を、、

 渡し、

 私は泣いた、、

 私は残される、

 残されて、新しい面を携えて、

 新しい波を携えて、

 知らないうちに、ここの、

 戸惑うような視線を放つ身体から、

 また私が生まれる、、

 全ての過去を持って、一番軽い身体で、、

 また私が生まれる、

 

 響きを畳んで、

 もうすっかり馴染みになって、

 ただ私のなかを、

 涼しい顔で過ぎるだけの、

 リズムがあり、

 私はいつでもそこに居る気がして、

 まったく何気ないところでも、

 唐突に、日常のなかへ挟まって、、

 そこにさらされていたいくつかの時間、、

 私はそこを、

 いつも戻れる場所にしたあとで、駆けて来た、、

 慎重に留めながら、駆けて来た、、

 

 もう行きますよ、、

 あ、そうだ、、

 私はこの瞬間だけに挟まれている訳にはいかない、、

 日常性へ声を掛けて、、

 そこで身体を作らなければ、、

 どこからか声が掛かって、

 また即座に駆け出せるような、

 土台となる身体を作らなければ、、

 それでなければ声が聞こえない、

 と思いました、、

 ひとつの身体はとても混雑する、、

 混雑していて少しもそうぞうしくない、、

 あたしより先に、あたしが生まれていた、などという、

 静かな争いもない、、

 私は常に、残された人の皮膚から、

 記憶を作り、、

 その上にまた私が生まれるのを、

 片方の手で感じました、、

 片方の手で感じるままに、

 ある飽和で、眠り、

 眠ったまま、訳もなく生まれていました、、

 生まれてからのち、私は、打刻を惜しまないことにしました・・・