<1773>「線の底の泡」

 あるかなきかの身体にそこで静かに入っていく人の様子を、

 ただほうけて見ていました、、

 私はそのままそのなかで泳ぎ、、

 はてのなかへ連なる、、

 連なるままでまた次々に生まれ、揉まれて、、

 一の温度らしきところへ、

 また僅かな振りでこぼれてきたのでした、、

 私は、なかを窺い、、

 その速さで回転する出来事を、

 次々に眺め、

 次々に呆けながら過ごしたのだと思われます、、

 

 線の底から、

 無時間の、あなたの痕跡が見えてきて、、

 また呼吸をあらたにすることにしました、

 それにしろ、真っすぐのびてきたな、、

 これからどこへこぼれるかなど分からないけれども、、

 揺るぐだけの線があって、、

 私は満足とか不満足に言及するときいつも何かの部分が足りないのを感じています、、

 なぜ私が満足したり、不満足だったりしなければならないのかと、

 その身体は海に浮いていました、

 その身体はいつまでも海に浮いていました、、

 やがてそれを見つめる人、、

 無言で駆け出す人、

 私にはこれと同じものがあるといって黙って立っている人も居た、

 私はそこから煙が多くなって、、

 まったく見えないなかで、何処かに向かうのだ、、

 今どこの、

 今一体どこの、時間に現れて、、

 私は、繰っているのだろうか、、

 

 生きていたり生きていたりすることをうっかり忘れて、、

 私はただ泡になって浮かんでいるだけだという気がしたのでした、

 そこではまた時間を失って、、

 呼吸がひとつになります、

 なんだなんだ、私自らがひとつになって、

 ここで息し、、

 複数の膜を通って鐘の音に到達するのを見る、、

 今私が順当に増えて揺るぐ、、

 その方向がきこえる、、

 あたしのなかできこえて、、

 全く当たり前にある場所で、当たり前に風を受けた、

 私はそこに合わせるのだから、、

 なにだ、もの遠い音に生きた人が、

 今ここで繋がったままで、、

 どれ、どれ、私は呼吸を覆う、、

 そこから当たり前に見えている人が私のなかを探り、、

 はげしい表情で居たこと、、

 どこをどこを通る、

 身体を知ってから揺り通る人、

 その群れのなかに泡になってはじけて、、

 ひとつひとつの線を生もうよ、

 活動体の晴々しさ、、

 そうして歓喜、、いんや、はしゃぐのではない、、

 徐々に徐々に染みてくるのだと言った方が良い、