<1797>「含んで、膨らむ」

 あなたはそのマにひとひらで触れて、

 なにという巡りでそこにあらわれ出ようとする、

 回転しながら・・・

 そこに静かな印を描く仕草、

 あ、今私のそばにその長い装いで、

 明らかに来ようとする、、

 なにだ、なにだと言い、

 はっきりと出て来ようとする、、

 私はその姿をはっきりと正面に含んで、

 今にもいるのでした、

 あ、続く、その列の中にどうしても、

 いるのでした、

 じらじらと身体の熱を上げて来、、

 そこへ拡がろうとする、

 勢いのなかに全ての身振りを含んで、、

 

 なにさ、(なにさ)、、

 あなたは全ての振舞いを含んだところで生まれて、

 そこで発話する、

 ひとつの揺れとなりどこまでも声を続けてゆく、、

 そこで生まれて、

 そこで鈍重という言葉の質感にはっきりと触れえている気がしたのだ、

 はっきりと染みているのに、

 私はそのなかでどのように生まれ直すのかを知らないので、ひとつ、、

 歩をじとりと重たい音で染み込ませてゆくことになるのです、

 さあ、(さあ)、、

 ひとつ膨らんだ、

 ひとつ、じたじたとそこらに響きが来ながら、、

 私はそこへ向かって静かに膨らみ出した、、

 この地は無限なのに、

 この地は一歩であることに、

 深い驚きを覚えながら・・・

 

 さてはこの肌にまつわるいくいくつの重さをも、、

 そのさまのなかにあらわして、

 私は走った、

 なにかが身体のなかを長い時間したたり続ける、

 ・・・

 私はこのつちに冷たい身体をつけて、

 静かにまた生まれるのを待っている、、

 私はこのうちに生まれて、

 大仰に膨らむのを待っているものなのだ、、

 さあ、さあ、、

 私へその手を向けておくれ、

 それはどこまでもの広さを持つか知れないけれども、

 上手くあなたに含まれていることと思うのだ、

 どうにもそれより染み出してゆくものの意味というのが、

 はっきりとあらわれては止まないと思うから、

 私はつちに身体をつけている、、

 身体をつけて、以前より鈍重になっている、

 なにだなにだ、

 その只中にまた生まれて、

 私は過ぎる、

 私は明朗な様子のなかに鈍重さで含まれていく・・・