<1804>「冷風の、零の人」

 隅からその歩を出す、、

 ただに残った時間のなかへ、、

 用意した、身体ごと出していく、、

 私はそのなかで大仰な呼吸を為し、、

 そこから静かに滑り出してくるもの、

 なにとなにと挟まり、

 私はそのなかでさわぎながら、、

 暗い時間のなかを回転する、

 暗い時間のなかを当たり前に繋ぎその平面へ、

 だらだらと漏れてくる、

 だらだらとそのしわざがここへ垂れてくる、、

 私はその平面を眺めているだけなのに、

 ある、当たり前の、不気味な響きが続いて、

 ひとつでもどうだろう、、

 この身体に染みたらば、 

 長く振るのかもしれないよと、

 

 あたしは影からその印象に出て、

 ひとつ、ひとつと合図を出す、

 なあ、当たり前に揺らぐ、、

 そのほうけの正面へ、いくついくつと数え上げながら入ってきておくれよ、

 あなたは巨大な、、

 何か沈黙して、そのまま微振動する岩になるのか、

 私はぶつかった、、

 そのかたまりの冷たい肌の下のごうごうとなる流れに、

 一秒毎含まれていった、、

 はて、肌に、一様の文字、、

 回転する文字のなかに沈み込んでいき、、

 私は裸になって沈黙した、

 ここで裸に会うことは必要以上の沈黙であるように思えた、、

 しきりに流れを動かし、、

 私はただ温度の上昇に正確に付きそう、、

 漏れて漏れて、

 ただ肌の上に揉まれて生まれるものの何と言えるかを探り合わそう、、

 はては身体の事件に静かに居よう、、

 もう底だから・・・

 

 あたしはあなたの呼吸のなかに居て、

 びりりと震えた、

 その記憶は一枚の冷たい板になり、、

 側面へ、はりついたままになった、

 私はもたれかかる、、

 静かな記憶のなかへ表情を失って、もたれかかる、、

 零の人になって、、

 いちどきにその時間のなかへ冷風となり漏れて行く、

 はあ、と、いきつくまに、、

 再時、私が過ぎ、、

 そのひえた風とひとつになって続く、、

 ものの払いのなかで、

 あたしから溢れよう溢れようとする、、

 その身体の中を射そうとするひの、、

 静かな視線と、、

 表情を合わせた・・・