<1819>「自体の粘性へ」

 あたしが手で包むと、存在はそのなかで回転し、静かに音を立てた、、

 長く、長く巡り、ここに身体の音を呉れるらしい、、

 何物にせよ、煙を巻いて、、

 そこにあらわに図、あらわにあなたの表情の正面が、、

 うつって、うつって、消える、、

 煙と匂いだけを残してここに消える・・・

 

 私は、その肌のなかに静かに手をつけてきた、、

 手をつけて、そこから湧いてきた、

 非常な速度で湧いてきた、、

 ひとたび眠り、、

 身体がそのなかで分かれる、煙を出す、、

 なにかはやくそこへ、

 なにかはやく自体の粘性へ、

 あたりまえに絡まっていくことのように思えてならなかった、、

 私はそらでそのなかに浮かび、、

 身体を畳み、

 執拗に増えていくより仕方がないと思っていた、、

 私ははたりと音を立てる、、

 そして、動きのいくりょうかが風になり、、

 私の宇宙のなかに垂る、、

 まったくもって青い、

 まったくもって沈黙した宇宙へ、、

 私は、静かに手を伸ばした、

 身体が鳴り、自体乾いてくる、、

 長い歩行、

 長い揺らぎのなかに、いちりょうがながれ、、

 また色を増し、変化し、、

 うたごえが移る、、

 ココロよい響きがそのなかに移る、、

 私は、容れている、、

 様々の装いのなかから出でて身体を、、

 自在に言い、自在にかむせ、、

 揺らぎながら出てくる、

 私はその透明な時刻のなかに揃い、、

 ひとつひとつの振るいの姿を成す、

 これには風が、

 いちりょうの風が必要だった、、

 私を見、静やかに過ぎていく自、

 私を見、静けさに巻かれていく比、、

 私は、阿、という声から始めた、、

 私に、阿、という響きがこびりつき、、

 そこで静かにかわいていた、、

 

 ねえ、あなたなに、肌の、、

 肌の中からきこえて、、

 ねえ、なに、

 私はうつむきながら、ひとつひとつの字の、膨らみの、なかで、、

 響きを繰り返している、、

 そこで、緩やかな速度が、このへんの、つち、つちに、

 踊りを持ちえ、

 踊りをまたかざなかへ振りつけていく、、

 そう、そう、、

 私はこのかわいた風のなかに幾度も生まれて、、

 装いの、、

 なかざまに手を付けて、、盛り上がり、しずまるのを見て、、

 その手の、響きを、長くしている・・・