<1836>「あたしが手のひらを垂らしたら」

 あたしはそのジがひとりでに濃くなる場所へ、、

 実に、静かに、、

 当たり前に振れて、

 当たり前に掴みながら、出て行きました、、

 ひとりの印が、そこに付き、、

 ひとつの場所をこえて、、

 今に息をする、

 今に肌を置き、ひとりで息をしながら、、

 そこに、揺れているのです、

 あなたはただ小さな様相の中に浮かび、、

 こちらへ、揺らぎながら、、

 そこへ小さな表情を打ち、

 揉まれて、生まれているのです、、

 

 あたしが手のひらを垂らしたら、、

 みだりに呼吸が、そこへ加わる、

 手のひらに映る表情を、

 私はただ穴になって迎える、、

 もっとなかへ、、

 ただもっとそのただなかへ向けておくれ、、

 霧が濃くなり、

 私もまた存在がにじんでき、、

 色が方々へ移る、、

 存在が方々へ移るのを、静かに見つめているのでした、、

 なに、それは行方、、

 それはひとつの、

 それは私のジのその、

 ひとつの色にあつまるのの、、

 景色を、ただに見つめ、

 あたしは平らかになる、、

 あたしはこのほうけのなかで生まれるさわぎになる、、

 驚いて見つめたものは、

 そこで生まれて、、

 そこで静かに回転しながら、私の中に、、

 リズムを打ち、、

 リズムを身体にかけたままで、、

 私は苦楽もなにもそこにとけてかえしてしまう、、

 あれ、はたいた、、

 身体を二、三、、はたいた、、

 その拍子に生まれ、移り、、

 私へ続くもの、、

 この呼吸を上手くなかに含み・・・

 

 静かに時刻のなかにあり、、

 私は未来を、

 影の濃くうつる場所としておぼろげに見る、、

 そこにはまた知らぬ風の感興が、、

 一量増して、、

 このジへ当たり前に映っている、、

 ああまはだかな、記憶の新しいところへ、、

 みだりに指をつけて、

 そこから生まれる、、

 そこから手が生まれる、、

 私がそこへ差した呼吸が生まれたままで続く、

 色を持ち、、

 静かに笑いながら・・・