<1848>「装いに水が増える」

 あたしはただ手を持ち、響きの下へ潜りながら、

 そこへするいくつかの声をもとに、

 出てきた、

 出てきて、膨らんでしょうがない、、

 あたしが、そうしてそこに、、

 膨らんでしょうがない、

 誰か何、続きの身体を成して、、

 私はその、ひろい場所に、

 いっぺんに出てきて、、

 なにだか分からないままで次々に肌が重なったのだ、

 私はそのまま方途へ、

 そのままの行き来へ、、

 簡単に合わさってきていたのだ、、

 

 あれはだれの肌を抜けて、、

 今にさわり、

 今からこのさわがしい地点へはっきりと向かい、、

 空間を新しく訪ねるの、、

 雰囲気が私のなかをそれぞれにさわり、、

 それぞれにつき、

 今からでもそこにたまる、、

 あたしはひとりの踊る人になりそれをよく巻きつける、、

 どこまでもその響きは延長され、、

 私は静かに肌に手を当て、

 もののひろく出てただに止まないところへ、、

 自身をすっかり見せている、、

 同じ日を生きて、

 肌は幾度も生まれ、、

 私のこの装いには水が増えて行き、、

 そこでたまる、、

 ひとつの長さへとたまる、、

 あたりを見回し、

 その長さはあたりまえに溜まり込み、、

 私は、静かな表情をえらんだ、

 ここで、過ごしてゆくのに、、

 静かな表情をえらんで、

 そこで回転をしてくれた、、

 

 私が花のなかに紛れて、、

 あまり紛れてしまうとこのものの良さは分からないと思っているときに、

 なにだか、私はただ静かな身体になり、

 ぽっとそこへ浮かぶようになる、、

 なにがここへ過ぎ、

 なにがこの振舞いを起こすのか、、

 それは知れることではない、

 ただにそこへ姿をあらわして、、

 私はそこへきこえているといい、

 ちょっとその、

 もののとおくに見えるさまを使い、、

 私はそこで上手く呼吸が出来た、

 私はこういう仕方で歩けたら良いな、、

 こういう温度で、

 こういう一人であれたら良いな、

 と思い、、

 少しさびしいには違いがないけれども、と思った、