<1877>「豊富な身体」

 はたしてその色を知らない場所に出て、、

 ただ私は困惑するようだ、、

 しかし日は回転するようだ、

 このさわぎから離れなにも物音の立たぬ、

 ただなかへ、

 ひとり身体をかきまわしているものが見える、、

 私はそこで小さくなり、、

 まだその底に火がかかったままだ、、

 じらじらと燃え盛るさまがあらわれては消える、

 そこに音はない、、

 私はこのままただに白くなり、、

 その先へ、駆けていくのか、

 分からない、、

 あたしがどこまで駆けていくのかなど、、

 それはただに白く、

 私は風景を確かめるともなく地面を踏んでいく、、

 水をはじき、、

 身体をはじき、

 私は跳ねあがる、、

 

 跳ね上がりながら私は空洞の、、

 ひとつやふたつの音を立てて、そこに、、

 なにとはしれず表情の、

 あらわれだかなにだか、、

 さあさ、おはいんなさい、と、、

 ただ誘われ、ただ騙されていくまま、、

 私は身をそこにのばした、、

 全てが、液になり、、

 だらだらと流れて、

 私は、途方に暮れていた、、

 身体を続けているもの、

 そこへ静かに寄せて、、

 あたしのただなかでさわぐものへ、、

 日常平穏の風が当たる、

 あたしのそばで誰かが話し続けている、、

 私は、筒だ、、

 そのとき心臓がひとつだけ見つかり、、

 私の中で点滅する、、

 私はこの人の熱量を静かに通過させているのだと思った、、

 どこまでも来い、、

 どこまでもみだれ、なかで、渦を巻け、、

 つらなれ、

 そしてあなたというあなたはここへ含まれろ、、

 そうして水で膨らむ、、

 私はずっと以前より水になり、、

 あなたが入ってそこで清新の気を成している、、

 

 あら、あら、じた、じた、、

 ひとつ、

 顔が分かれて、、

 新しは薄暗い方、、

 人を僅かに誘うだけの、明かりをそなえたその方へ、、

 ただに身体を這わせ、、

 なにの、液だか、、たれの、種だか、

 を、ひとつ、また多量に、てんでばらばらに、

 拾い、拾い、、道に身体を馴染ませていく・・・