<1888>「油的な生まれ」

 色をそのなかに隠しているものとしてそこに、

 ただいま、ただいまさらながらに見えていて、、

 ゆるやかに、わたくしの方向へ、、

 方々から連なって、

 はっきりとあらわれている、、

 はっきりとその印を、、

 今にその領域を見留めて、、

 私に連なっているもの、、

 はなれてはなれて、

 当然のように響きが渡って来い、

 当然のように生きて来い、、

 静かなジのなかに沈んだ、

 ゆるく、油、、私は繋がる、、

 私はここへあたりまえに転げている、

 つないだら手などある、ここへある、

 あるぞあるぞ、、

 私は芯から震える、、

 

 今にその感得を、、

 ゆるやかなのびを、

 垂らせ、垂らせ、、濡れた人、、

 どこまでも浸透する人、

 さわげさわげ、、

 あたしは切断的なのか、

 という、疑いとともに、えい、、

 そのままで端に出てさわれ、、

 剥がれた面の様子から、、

 私は入る、

 私はその正面に静かにはいる、、

 どこを見つめているのだろうか、

 はたして私には分かられない、、

 なにをか分かれない、

 どうだ、はげしく湧き合わせながら、、

 お前がそのはてに見えている、

 見えているもののままにはいれ、

 私は溶けるから、、

 冷たい硬さ、、

 あなたがさわって静かにはてまで引こうと考えるような、、

 その垂れた形がここにあるから、、

 くだれくだれ、、

 いまのからだのさわぎのきわに、

 ふれて、

 あなたの声を用意しろ、

 あなたの泡を用意しろよ、、

 

 もうその泡が骨まで辿って、、

 私はどこまでがその波をこうむったものなのか、、

 分からなくなるところまで来ようよ、、

 なあ、そう歌おうよ、

 あたしは肌から裂けて裂けて、、

 まともにその道を辿るよ、、

 私は増えて増えて、、

 いまに流れながらうたうよ、ほらほら、、

 そこで液を垂らして、、

 ほうけた表情を見せていてくれるものに、、

 静かに入りましょうよ、ほらほら、ほら・・・